理学療法士:「死」を宣告された方のリハビリ【story1-5:計画】

理学療法士

余命3ヵ月と言われた方を担当してから2ヵ月が経過し、3ヵ月目に突入していました。

 

1ヵ月前と比べ体力は落ちており、「歩くのがやっと」という状況でした。

しかし、その中でもメンタル面では病気に負けることはなく、「釣りに行く」という目標に対して自ら率先して行動を起こしていました。

 

釣りの場所選びではこちらと本人との意見の相違がありました。

最初に「釣りに行く」となった時に、一番最初に私が思い浮かんだのが車で5分程のところにある川でした。そこで20-30分程度釣りをして帰る、というイメージで進めていました。

しかし、「あそこでは釣れない」「最期にはやっぱりヘラブナ釣りがしたい」という意見を強く言われたため、本人やご友人と場所決めから話し合いを設けました。

 

始めはまだかなり動けていたのもあり、「隣の県でよく行っていた釣り場がある」と本人は推薦していましたが、一日がかりになってしまいます。

リスクが高くなるという面と、私達にも他の担当もいたためそれは現実的ではありませんでした。

そこで、ご友人から車で15分くらいの所にある、ヘラブナが釣れる川を提案され、そこで妥協をしてもらうことにしました。

 

場所が決まった後は、先輩と私で医師に訴えかけ、協力を得られたところでご家族にもリスクなどを説明しました。

 

いよいよ1週間前になりました。

当日の天気が気になり、週間予報を見てみると「雨」。

その日が中止になってしまうと再度日付調整をしなければなりません。

しかしそんな時間的余裕はありませんでした。

体力はさらに低下し、5分も歩くと休憩が必要なくらいになっていました。

 

徐々に当日は迫ってきます。

4日前…3日前…2日前…前日…

 

前日になり、天気予報は「雨」から「曇り」に変わりました。

そして当日の朝を迎えました。

 

story1-lastに続きます。

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